個人輸入可能ですが、必ず医療機関を受診するようにしましょう。
医師の指示書があれば、個人輸入は可能です。しかし、医師のフォローのない状態での個人輸入は副作用を起こすリスクが高く大変危険です。必ず医療機関を受診するようにしましょう。
「サクセンダって本当にダイエットに効くの?」
「サクセンダは危なそう…」
「サクセンダの副作用が怖い…」
そのように考えてはいませんか?
サクセンダは、ダイエットをしたい方に注目を集めている肥満治療薬のひとつです。しかし、日本では認可が下りておらず、危険性や効果に不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では医師監修のもと、サクセンダの危険性や副作用、効果などについて解説していきます。この記事を読めばサクセンダを使う際の注意点もわかるため、安心して取り入れることができます。
ダイエットが上手くいかずに悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
目次
サクセンダとはダイエット効果をもたらす肥満治療薬であり、米国食品医薬局(FDA)やヨーロッパ医薬品許可当局(EMA)の承認を得ている「GLP-1注射」のひとつです。
GLP-1とはもともと人間の体内にあるホルモンの一種で、小腸から分泌されます。体内に含まれる量は個人差が大きく、GLP-1が多いほど太りにくいとされています。
日本においては保険適応外ではあるものの、医療機関で肥満症の方に処方される機会が増えてきています。しかし、サクセンダの投与により副作用が出る可能性もあるため、十分注意が必要です。
一定条件を満たせば個人輸入もできますが、粗悪品が届く可能性や副作用のリスクもあるためおすすめできません。過去に健康被害の報告も認められているため、必ず医療機関を受診して治療を受けるようにしましょう。
サクセンダの使用で起こりうる副作用は、以下の通りです。
サクセンダを使用し、上記の症状が出現したときは、速やかに医療機関に受診して医師の判断に従いましょう。ここではそれぞれの副作用について詳しく解説していきます。
頭痛、めまい、吐き気はサクセンダの使用で比較的起こりやすい副作用です。成人の臨床試験では頭痛13.6%、めまい6.9%、吐き気39.3%と報告されています。
しかし、これらの症状は比較的軽度で治療経過にともない軽くなることが多いため、治療中止と判断された例はごくわずかです。
サクセンダの投与により、嘔吐・下痢の症状が出る可能性があります。成人の臨床試験では嘔吐の症状が1.7%、下痢が1.4%の確率で出現したと報告されています。
症状がひどいと腎不全につながる可能性があるため、改善しない場合は医療機関に受診するようにしましょう。
サクセンダを投与した方のうち、68%がなんらかの胃腸障害をきたしています。最も多く報告されたのは吐き気(39%)であり、その他下痢、便秘、消化不良、食欲減退などの報告があります。
しかし、胃腸障害のほとんどは軽度または中等度であり、治療中止となった例はわずか6.2%です。
サクセンダは血糖値を上げる作用があるため、糖尿病のある方は低血糖を引き起こす可能性があります。具体的な症状としては発汗、めまい、頭痛、ふるえ、脱力感などが生じます。
とくに増量のタイミングでは低血糖が出現する可能性が高くなります。サクセンダの投与前後で血糖値をチェックするようにしてください。
サクセンダの投与により吐き気、嘔吐、下痢を引き起こす可能性があります。嘔吐や下痢が続くとひどい脱水になり、さらには腎不全を引き起こす可能性があるため注意が必要です。
これまで腎臓機能に問題がなかった方でも起こりうる可能性があります。脱水に注意し水分を取るよう心がけてください。
先ほど解説したように、嘔吐や下痢によって脱水になる可能性があります。脱水時にはめまいや頭痛が生じやすくなります。
脱水は腎不全を引き起こすリスクとなるため、注意が必要です。嘔吐や下痢の症状がある際は、意識的に水分を取るようにしましょう。
口から水分を取ることが難しい場合は医療機関を受診してください。
サクセンダは胃の排出を遅らせる効果があるため、腸の活動が緩やかになります。そのため消化器官に関する副作用が出現しやすく、腸が詰まってしまう可能性も挙げられます。
腹痛、便秘、腹部膨満感、発熱などが出現したときには必ず医療機関を受診するようにしてください。
成人の臨床試験では、自殺念慮を訴えた方(0.3%)の報告があります。そのため、うつ症状の出現または悪化がないか、気分や行動に異常な変化がないか注意してください。
気分が落ち込む、楽しめなく感じる、眠れないなどの症状が出た際はすぐに医師に相談してください。
サクセンダのダイエット効果は、以下の3つです。
サクセンダの投与により、食欲が抑制されることで痩せる効果が期待できます。それぞれ詳しく解説していきます。
サクセンダの主成分であるGLP-1は、脳の視床下部に作用し、食欲を抑制する作用があります。食欲が抑えられることで「食べすぎ」を抑え、体重を減少させることができます。
また、サクセンダは膵臓に働きかけ、血糖値を下げる作用をもつインスリン分泌を促します、それにより血糖値の変動を抑えることができ、食欲抑制効果があると考えられています。
サクセンダは、胃から腸へ食べ物の移動を遅らせる作用があります。それによって消化を緩やかにし、血糖値の急上昇を抑えることができます。
消化を緩やかにすることで満腹感も持続しやすいため、過度な食事を抑える効果も期待できます。
サクセンダは膵臓の機能を高める効果も認められています。膵臓は血糖値を下げる作用をもつインスリンを分泌する重要な臓器です。
インスリンにより血液中の血糖値を一定に保つことで糖を適切にエネルギーとして消費できます。結果として痩せやすい体質へ変化していきます。
サクセンダは1日1回、毎日一定の時間に使用しましょう。同じ時間帯に投与することで体内のGLP-1濃度を一定に保ち、より効果を発揮しやすくなります。
注射をする部位はお腹や太もも、上腕の皮下のいずれかです。開始当初は少量から投与を開始し、徐々に量を増やしていきます。
一般的には0.6㎎から開始し、1週ごとに0.6㎎ずつ増量していくスケジュールで進めていきます。ただし、増量のタイミングで前述したような副作用が出現する可能性があるため、必ず医師の指示のもと増量していく必要があります。
サクセンダは痩せる効果が期待できる一方で、注意点もあります。とくに薬の飲み合わせや適さない人が使用することで重大な副作用が出る可能性があるため注意が必要です。
それぞれ注意点を順番に解説していきます。
サクセンダは注射薬であるものの、胃の排出を遅らせる作用があるため、飲み薬との併用には注意が必要です。飲み薬の効果が薄れるほか、副作用のリスクが高まる危険性があります。
注意が必要な薬は以下のとおりです。
インスリン分泌を促すGLP-1受容体作動薬や糖尿病薬をサクセンダと併用してしまうと、重篤な低血糖を引き起こす可能性があります。内服をされている方は、必ず医師に確認をしてから使用するようにしてください。
また、サクセンダは胃の排出を遅らせる効果があるため、胃を素早く通過する必要がある薬に影響を与える可能性があります。
サクセンダを使用する際に注意が必要な方は、以下のとおりです。
これらの方は症状の悪化をきたす可能性があるため、注意が必要です。必ず医師に使用許可を得てから使うようにしてください。
サクセンダを使用できない方は、以下のとおりです。
サクセンダは上記で挙げた腫瘍との関連性が否定できていないため、使用は禁忌です。また、妊婦への安全性について証明するデータがないため、使用しないでください。
サクセンダを使用するにはまず、医療機関で相談しましょう。ここでは一般的な流れを解説します。
サクセンダは、日本では保険適応外の治療となります。医療機関ごとに料金は異なりますが、1本にかかる費用の相場は20,000~35,000円程度です。
最後に、サクセンダに関するよくある質問に回答します。
個人輸入可能ですが、必ず医療機関を受診するようにしましょう。
医師の指示書があれば、個人輸入は可能です。しかし、医師のフォローのない状態での個人輸入は副作用を起こすリスクが高く大変危険です。必ず医療機関を受診するようにしましょう。
サクセンダとうつ病との関連性についての十分な報告はありません。
うつ病との関連性についての十分な報告はありません。しかし、成人の臨床試験では0.3%に自殺念慮が認められたという報告もあり、気分の変化や異常な行動の出現には注意する必要があります。
医療機関ごとに料金は異なります。
保険適応外の治療となり医療機関ごとに料金は異なりますが、一般的な費用相場は1本当たり20,000〜35,000円です。
サクセンダは、ダイエット効果が期待できるGLP-1注射薬です。日本では未承認ではあるものの、米国食品医薬局(FDA)やヨーロッパ医薬品許可当局(EMA)の承認を得ており、日本でも保険適応外での治療が取り入れられてきています。
サクセンダは食欲を抑える作用があり、食事量を自然と抑えることできるため、ムリなくダイエットできる点がメリットです。いままでダイエットに何度も失敗してきた方や、つらい食事制限がしたくないという方にはひとつの選択肢になるはずです。
個人での使用は副作用や信頼性の観点から安全性が確保できないため、使用する際には医療機関を必ず受診してから治療を受けるようにしましょう。
NOBUヘルシーライフ内科クリニック藤原 信治 先生
東京都板橋区にあります『NOBUヘルシーライフ内科クリニック』を運営している院長の藤原信治と申します。
当クリニックは一般保険診療としては糖尿病・高血圧症・脂質異常症などの生活習慣病や腎臓病の診療に強みがあるクリニックですが、美容内科として医療ダイエット外来を中心とする肥満症治療(メディカルダイエット)を行っています。
肥満症は外見上の問題だけでなく、上記の生活習慣病が発生する原因にもなる為、予防医療の一環として当クリニックは美容内科診療にも力を入れています。
具体的には、安全性と有効性が証明されている処方薬で体脂肪と体重を減少させたり、脂肪冷却ダイエット装置(当クリニックではクールテックディファインという既存の他製品より優れた脂肪冷却性能を有する機器を採用)を用いて冷却した皮下脂肪を物理的に消失させる施術を行っています。
皆さまのかかりつけ医として、『親しみやすく分かりやすい診察』を心がけ、安心して受診していただけるクリニックを目指しています。
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