医療ダイエットとは？メリット・デメリットやおすすめの治療法を紹介

医療ダイエット（メディカルダイエット）は、医療機関で実施されるダイエットです。医師の治療・サポートによって、安全にダイエットを進めます。

メスを使った施術のみならず、近年では内服薬や医療機器を使用した「切らない医療ダイエット（メスを使わない医療ダイエット）」のメニューも充実しています。

最適な施術は、痩せたい目的や悩みの種類によって異なるため、医師にしっかりと相談した上で、治療方法・治療方針を決めていきましょう。

痩身エステとの違い

医療ダイエットと痩身エステの最大の違いは、施術が「医療行為に当たるか」です。その他の違いは、以下のようになります。

医療ダイエットは医療行為に当たるため、施術には医師免許が必要です。 つまり、医療ダイエットには、高い医学的な知見が要求されます。その分、医師免許の不要な痩身エステよりも高い痩身効果が期待でき、リバウンドのリスクを低く抑えることも期待できます。

ただし、医療行為のため、施術によっては治療後の回復期間（ダウンタイム）が必要になる可能性がある点には、注意が必要です。

これらを総合すると、医療ダイエットと痩身エステそれぞれに向いている人は、以下の通りとなります。

医療ダイエットには主に、以下3つのメリットがあります。

• 食事制限しなくていい
• リバウンドのリスクが低い
• 部分痩せも可能

食事制限しなくていい

医療ダイエットは、過度な食事制限が不要で、無理なくダイエットすることができます。それは施術によって、脂肪細胞に直接アプローチしたり、食欲そのものを抑えたりすることが可能なためです。

食欲とともに摂取カロリーも抑えられるため、医療ダイエットでは無理な運動も必要ありません。

リバウンドのリスクが低い

医療ダイエットでは、無理な食事制限や運動が不要です。そのため、継続しやすく、ストレスを溜めにくいのも大きな特徴といえます。

食欲を無理に抑えるとストレスが溜まり、その反動で食事量が増えて、リバウンドの危険性も高まりますが、医療ダイエットでは、そのようなリスクが低いのです。

部分痩せも可能

通常のダイエットでは、体重や体脂肪を落とすことはできます。一方、「特定の箇所をピンポイントで痩せる」ことは、非常に難しいです。

例えば、ダイエットに成功して、体重や体脂肪は落ちたのに「お腹・二の腕・顔などが、あまり痩せていない気がする」というケースもあります。

医療ダイエットは、機器や注射によって、痩せたい場所に直接アプローチすることが可能です。 

医療ダイエットには、主に以下3つのデメリットがあります。

• 副作用や合併症のリスクがある
• 術後のダウンタイムがある
• 施術費用が高額になりやすい

副作用や合併症のリスクがある

医療ダイエットは効果が高い反面、以下のような副作用が起きるリスクがあります。

• お腹の張り
• 胃の不快感
• 便秘
• 喉の渇き
• 消化不良
• 吐き気　など

また、合併症として、低体重や感染症などのリスクがあります。

副作用は治療の継続によって軽快するケースも多いですが、これらの症状が強く出た場合などは、早めに施術を受けた病院に相談しましょう。

術後のダウンタイムがある

医療ダイエットの施術を受けた場合、体が回復して通常の生活に戻れるまでに、時間がかかるケースがあります。この期間が「ダウンタイム」です。

ダウンタイム期間中は、以下のような症状が出る可能性があります。 

• 痛み
• 腫れ
• 内出血
• 肌の赤み　など

ダウンタイムは術後、数日〜数週間で終了するケースも多いです。ただし、症状が強かったり違和感を覚えたりした場合には、早めに施術を受けた病院に相談してください。

施術費用が高額になりやすい

医療ダイエットは、一部の条件を満たす方を除いて、自由診療となります。つまり、施術に保険が適用されないため、費用が高額になりがちです。

心配な方はトータルでどのくらいの費用がかかりそうか、病院に事前相談しておきましょう。

医療ダイエットには、主に以下のような施術があります。

医療ダイエットはその種類ごとに、方法・費用目安・体への負担（ダウンタイム）などが異なります。

さらに「即効性があるか」「部分痩せできるか」など、期待できる痩身効果も異なるため、悩みや痩せる目的に合わせて、最適な施術を選択することが重要です。 

医療ダイエットには種類があるため、目的に合わせた施術を選びましょう。目的ごとに適した施術の目安は、下記の図の通りです。

実際の治療法は医師との相談によって決定しますが、自身で治療法の目安を検討する際は、上図でチェックしてください。

例えば、部分痩せで即効性を求める場合は「脂肪吸引」が適しています。また、全身痩せでダウンタイムの短さを求める場合は「EMS」「内服薬」が選択肢となるでしょう。

GLP-1ダイエット

GLP-1ダイエットは、糖尿病治療に使われる「GLP-1受容体作動薬」を使用したダイエットです。中枢神経や胃腸に作用して食欲を抑え、摂取カロリーをコントロールすることができます。

なお、GLP-1ダイエットには、内服薬を飲む方法と、注射を打つ方法があります。

また、GLP-1ダイエットのメリット・デメリットは、以下の通りです。

GLP-1ダイエットは、食欲そのものを抑えることで、無理なく食事制限できる点が大きなメリットです。内服薬は、場所を選ばず飲むことができるため、簡単で便利です。

また、注射は容量を細かく調整できますが、自己注射が必要な点に抵抗がある方もいらっしゃるかもしれません。

次にGLP-1ダイエットを実際に試した方の、良い口コミと悪い口コミをご紹介します。

引用：HOT PEPPER Beauty｜美容クリニック 口コミ検索 全身痩せ・メディカルダイエット内服薬・外用薬・サプリメント

引用：ダイエットカフェ ｜医療ダイエット > GLP-1受容体作動薬

口コミによれば、食欲が抑えられたと感じる人が多い一方、食欲が抑えられず諦めてしまった人も一部いるようです。そんなGLP-1ダイエットは以下のような人におすすめです。

脂肪吸引

脂肪吸引は、カニューレと呼ばれる吸引器具で、脂肪細胞を取り除くダイエットです。手術が必要な方法ですが、切開そのものは数mmほどで、傷口もあまり目立ちません。

多くの場合、術後1ヶ月程度で効果が実感できます。

また、脂肪吸引のメリット・デメリットは、以下の通りです。

脂肪吸引は脂肪細胞をダイレクトに除去するため、年単位でのリバウンドしにくいことが期待できます。また、二の腕や頬などの部分痩せも可能で、腫れやむくみが収まれば、すぐに効果が実感できるでしょう。

ただし、手術に伴う副作用やリスクがある点は留意してください。

次に脂肪吸引を実際に試した方の、良い口コミと悪い口コミをご紹介します。

引用：HOT PEPPER Beauty｜美容クリニック 口コミ検索 脂肪吸引

引用：HOT PEPPER Beauty｜美容クリニック 口コミ検索 脂肪吸引

口コミによれば、脂肪吸引による部分痩せの効果に満足している人が多いようです。一方、ダウンタイムには個人差があり、どうしても長引いてしまう人もいます。 

そんな脂肪吸引は以下のような人におすすめです。

脂肪冷却

脂肪冷却は、専用の医療機器で脂肪細胞を冷却して破壊する、ダイエットです。冷却した脂肪細胞は体外に排出されるため、脂肪細胞を減らすことができます。 

なお、冷却した脂肪細胞は徐々に排出され、1ヶ月〜数ヶ月程度で効果が実感できます。 

また、脂肪冷却のメリット・デメリットは、以下の通りです。

脂肪冷却は脂肪吸引と同じく、脂肪細胞が破壊でき、部分痩せもできますが、メスを使わない（切らない）ため体へのダメージは少なめといえるでしょう。

ただし、脂肪細胞の排出に時間がかかるため、即効性は期待できません。また、施術中にひっぱり感や冷たさなどの刺激を感じるケースがあります。

次に脂肪冷却を実際に試した方の、良い口コミと悪い口コミをご紹介します。

引用：脂肪冷却の美容クリニックを口コミから検索 | ホットペッパービューティー

引用：脂肪冷却の美容クリニックを口コミから検索 | ホットペッパービューティー

口コミによれば、効果が出るまで思ったより時間がかかる点に不満を持った人も、一部いるようです。一方、ゆっくりと効果が出ることで「皮膚のたるみの心配がない」と前向きに捉えた人もいました。

そんな脂肪冷却は、以下のような人におすすめです。

脂肪溶解注射

脂肪溶解注射は、脂肪を溶かす薬剤を注射するダイエットです。具体的には麻酔クリームを塗布してから、薬剤を注射します。そして、溶けた脂肪は死滅して、体外に排出されます。 

また、脂肪溶解注射のメリット・デメリットは、以下の通りです。

脂肪溶解注射は、脂肪冷却と同じくメスを使わず脂肪細胞が減らせ、部分痩せできる施術です。施術時間が最短10分程度と非常に短く、症状が出なければダウンタイムがほぼない点も、大きなメリットといえます。

ただし、注射1回ではほとんど効果が見られず、数回に分けて注射することが一般的です。そのため最低1ヶ月程度は通院が必要となります。

また、鼻やあごなど、狭い範囲の適用に向いており、広い部位や劇的な変化を望む人には向いていない点も、デメリットのひとつといえるでしょう。

次に脂肪溶解注射を実際に試した方の、良い口コミと悪い口コミをご紹介します。

引用：HOT PEPPER Beauty｜美容クリニック 口コミ検索 脂肪冷却

引用：HOT PEPPER Beauty｜美容クリニック 口コミ検索 脂肪冷却

口コミでは、顔の印象が変わったと満足する人も多い一方、施術直後の腫れを気にする人も一定数いました。すぐに収まる人も比較的多いですが、顔という目立つ部位なだけに、気になるケースもあるようです。

そんな脂肪溶解注射は、以下のような人におすすめです。

EMS

EMS（Electrical Muscle Stimulation）は、自動的に筋肉を鍛えるために、電気的な刺激を与える器具です。 家庭用でもEMS機器は発売されていますが、医療用EMSは出力が高く、インナーマッスルや広い範囲の筋肉も鍛えることができます。 

また、EMSのメリット・デメリットは、以下の通りです。

EMSは電気刺激によるトレーニングのため、通常の筋トレと比較して疲労感や怪我のリスクを抑えつつ、鍛えることができます。これにより、基礎代謝を上げて痩せやすい体質となったり、引き締め効果を期待したりすることが可能です。

一方、効果を実感するためには複数回、数ヶ月間は 施術を受ける必要があるでしょう。また、通常の筋トレよりもリスクは低いものの、筋肉痛を感じるケースもあります。

次にEMSを実際に試した方の、良い口コミと悪い口コミをご紹介します。

引用：HOT PEPPER Beauty｜美容クリニック 口コミ検索 EMS・痩身マシーン

引用：HOT PEPPER Beauty｜美容クリニック 口コミ検索 EMS・痩身マシーン

口コミでは、1回の施術でも効果が実感できたという人がいる一方、すぐに元に戻ったというケースも多いようです。効果を実感するためには、やはり継続的に施術を受ける必要があるでしょう。

そんなEMSは以下のような人におすすめです。

胃の摘出手術

胃の摘出手術は、胃の大部分（90%程度）を摘出することで、自然に食事量が制限され満腹感を得ることができます。保険適用の場合は、「スリーブ状胃切除」が実施されます。

こちらは腹腔鏡手術で、開腹手術と比較して、合併症や死亡率も低く抑えられます。

また、胃の摘出手術のメリット・デメリットは、以下の通りです。

胃の摘出手術は、少量の食事でも満足できるようになり、大幅な体重減少が期待できます。それに伴って、生活習慣病の改善も期待できます。

一方、保険適用で手術できるのは「BMI35以上で、糖尿病・脂質異常症・高血圧症などを患う人」などに、限られています。また、特定の病気を患う人などは、手術できません。

なお、胃の摘出手術を実際に試した方の、口コミは見つかりませんでした。

そんな胃の摘出手術は以下のような人におすすめです。

内服薬

内服薬は、飲むだけでダイエット効果が期待できる薬です。食欲を抑えるGLP-1受容体作動薬、糖の吸収を抑えるSGLT2阻害剤ほか、脂肪吸収阻害剤などの種類があります。

また、内服薬のメリット・デメリットは、以下の通りです。

内服薬は飲むだけで期待できるため、最も簡単なダイエット方法のひとつといえます。そのため、無理なく継続しやすいです。

一方、肥満症の方や糖尿病の方などを除いて保険適用されないため、ある程度の費用がかかります。また、ダイエット関連の市販薬とは異なり、病院受診して処方してもらうことが必要です。

次に内服薬を実際に試した方の、良い口コミと悪い口コミをご紹介します。

引用：HOT PEPPER Beauty｜美容クリニック 口コミ検索 全身痩せ・メディカルダイエット内服薬・外用薬・サプリメント

引用：HOT PEPPER Beauty｜美容クリニック 口コミ検索 全身痩せ・メディカルダイエット内服薬・外用薬・サプリメント

口コミでは、効果を実感する人も多い一方、効果が実感できない人も一定数いました。内服薬の効果の出方には大きな個人差があるため、最低でも1ヶ月以上は服用しないと判断はできません。 

そんな内服薬は以下のような人におすすめです。

医療ダイエット（メディカルダイエット）は、痩身エステとは異なり、医療行為としてダイエットを実施します。食欲の抑制や脂肪減少に直接アプローチできるため、 無理な運動や食事制限の必要がない点が、大きなメリットです。

リバウンドのリスクも低く、一般的なダイエットでは難しい部分痩せも実現します。一方、施術によっては、副作用・合併症・術後のダウンタイムがあります。

また、美容目的の場合は保険適用されず自費診療となるため、費用が高額になるケースがある点にも留意しておきましょう。

医療ダイエット（メディカルダイエット）は、メスを使った施術（切る施術）のみならず、服薬・注射・医療機器など切らない施術も充実しており、手軽にダイエットに取り組むことが可能です。

自己流のダイエットに失敗した方、リバウンドを繰り返す方などは、医療ダイエット（メディカルダイエット）の利用を検討すると良いでしょう。

当記事の監修医が運営しているNOBUヘルシーライフ内科クリニックでは、上記の医療ダイエットのうち、GLP-1ダイエットやSGLT２阻害薬を用いたお薬によるダイエットメニューの他に、医療機器を使用する脂肪冷却ダイエットも行っています。

脂肪冷却ダイエットに関して、当クリニックでは『クールテックディファイン』という脂肪冷却装置を導入しており、このクールテックディファインに関して、例えばクールスカルプティングの様な他社製品と比較した場合に一度の施術で冷却出来る部位がクールテックディファインでは最大4部位と多くなっていたり（クールスカルプティングのは同時冷却は最大2部位まで）、一度の施術ごとの脂肪冷却による脂肪破壊の効果がより大きいのでクールテックディファインは痩身効果がより大きいというメリットがあります。